選び方

抗がん剤治療時における医療用ウィッグの選びかた

投稿日:2017年7月5日 更新日:

抗がん剤による治療にはいくつかの副作用が伴いますが、その中でも代表的な症状といえるのが脱毛です。
多くの場合、抗がん剤治療が始まると数週間で髪の毛の脱毛が目立ち始めます。
もちろん、治療を終えればまた生えてきますが、それが分かっていても自分の髪の毛が抜けていくのは女性にとってショックなものです。
そんな精神的な痛みを和らげてくれるものに医療用ウィッグ(かつら)があります。


現代では、医療用ウィッグも本物の髪の毛とほとんど見分けがつかないほど精巧なものになっているため、再び髪の毛が伸びてくるまでの間は心強い味方になってくれるでしょう。
ただ、長期間にわたって装着するものだけに、なるべく自分に合ったものを選びたいところです。
そこで、抗がん剤の治療を行っている間、少しでも快適に過ごせるように、医療用ウィッグを選ぶ際のポイントについて説明をしていきます。

医療用ウィッグを購入する際の3つの選択肢

医療用ウィッグには既製品、セミオーダー、フルオーダーの3つのタイプがあります。
ウィッグを購入する際には、まずどのタイプを選択するかを決めなければなりません。
既製品はなんといっても安価なのが魅力です。
1万~10万円程度が相場であり、中には数千円クラスのものもあります。
しかも、カタログを使って手軽に選ぶことができる上に、通販でも購入可能です。
しかし、あくまでも既製品なので自分にぴったりと合ったサイズがあるとは限らず、髪の毛の量や長さも調整できないのが難点です。
また、アフターケアについては何も行っていない場合がほとんどであり、購入後のサービスはあまり期待できません。
それに対して、セミオーダーはノーカット・ノースタイリングのウィッグの中から希望の商品を選び、購入の際にサイズの調整や希望のスタイリングなどを行ってくれるというものです。
そのかわり価格は5万~30万円程度と高くなり、商品を手にできるまでに数日~1週間程度の時間がかかる場合があります。
一方、フルオーダーは客の注文に応じてゼロからウィッグを作り上げるというもので、毛質、スタイル、髪の量などを自由に指定できるのが魅力です。
しかも、頭のサイズを測ってから製作するため、装着したときのフィット感は抜群です。
ただし、価格は数十万円から場合によっては100万円近くもする上に、完成までに1カ月程度かかるのが難点だと言えるでしょう。

医療用ウィッグ作りは治療前に行うのがおすすめ

医療用ウィッグを作る際に、考えなくてはならないのはその時期です。
自分に合ったウィッグを作るためには何度も試着に訪れる必要がありますが、治療が始まると頻繁にお店に足を運ぶというわけにはいかなくなるからです。
中には、病室で試着ができるように病院まで出張してくれるお店もありますが、抗がん剤治療が始まると体調不良に悩まされることが多いため、じっくりとウィッグ作りに取り組めるとは限りません。
したがって、ウィックを作るのであれば、体力的にも精神的にも余裕のある治療前がおすすめです。
また、他の人から見て違和感がないようにするためには、できるだけ脱毛前の髪型に近いウィッグを用意する必要があります。
しかし、脱毛してから以前の髪型を再現するのは困難です。
その点、まだ髪の毛が生えている間に店を訪れれば、実物と比較しながらのウィッグ作りが可能です。
さらに、治療の前にウィッグを作っておけば、安心感が生まれ、余裕を持って治療に専念できるといった効用も期待できます。

医療用ウィッグの材質とそれぞれの特徴

ウィッグに使用されている材質は大きく分けて人毛、人工毛、ミックス毛の3種類です。
医療用ウィッグを作る際には、その中からどれを使用するかを決めなければなりません。
まず、人毛は人間の毛髪に特殊加工を施したものです。
価格は高めになりますが、耐久性に優れており、パーマやドライヤーでアレンジが可能であるという利点があります。
また、人工毛と違ってカラーリングも可能です。
もちろん、もともと人間の髪の毛なので質感は自然で違和感がありませんし、アレルギー反応がでにくいというのも人毛ならではのメリットだと言えるでしょう。
ただし、洗うとスタイルの保持ができなくなってしまうのでセットに手間がかかるのが難点です。
一方、合成繊維で作られた人工毛は安価でスタイルが崩れにくいのが魅力です。
その反面、耐久性には劣り、熱や摩擦に弱いという欠点を持っています。
毛先が縮れやすく、ロングヘアには向かない上に、カラーで染めることもできません。
また、特有のテカリがあるため、品質の低いものでは見た目が不自然な場合もあります。

 

 

最後のミックス毛は人毛と人工毛を混ぜ合わせたもので、両者の特徴を併せ持っています。
どちらの特徴が色濃く出るかは両者の混合割合次第です。
できのよいものであれば、見た目の自然さは人毛とほとんど変わらず、人工毛のように手入れが簡単という具合に両者の良いところを兼ね備えているといえます。
ちなみに、一般的には人毛30~40%程度の混合割合が理想的だと言われています。
ただ、それでも、髪を染めると人毛だけが染まり、人工毛は染まらないということは欠点です。
いずれにしても、ウィッグの材質を選ぶ際は、それぞれの特徴を把握した上で、自分の場合はどれが最も適しているのかをよく考えてから結論をだすようことが大切です。

医療用ウィッグを試着する際のポイント

抗がん剤を使用した場合のウィッグの使用期間は平均で2年程度です。
これは、抗がん剤によって髪の毛が抜け始めてから治療終了後に再び生え、違和感がない程度まで伸びるまでの期間を指します。
当然、髪の毛がまったくない期間にウィッグはゆるくなり、髪の毛がある程度伸びてくると逆にきつくなる傾向といえます。
したがって、サイズの調整が可能か否かという点はウィッグを選択する上で非常に重要なポイントです。
試着の際には、アジャスターがついているかなどの点を確認しましょう。
次に抗がん剤の使用前にウィッグを購入する場合は、脱毛後に使用したときのことを想定してみるのが大切です。
そのためには、ネットを使って髪をまとめてから試着するのがよいでしょう。
その上で、生え際、もみあげ、頭頂部などが自然に見えるかをよくチェックしてください。
長い間使い続けるものなので、何度も試着を行ってできるだけぴったりと合うものを選びましょう。
できれば、家族や友人などに同行してもらい客観的な意見をもらえればより安心です。
また、外観のイメージと同じくらい重要なのは着心地です。
もし、チェックを怠って購入し、装着するたびに不快さを感じるようであれば、ずっと後悔し続けることになります。
ウィッグをかぶったときに重く感じないか、首を動かしても違和感を覚えないかなどをチェックいておきましょう。

医療用ウィッグを購入する店の選び方

医療用ウィックを購入する際は商品そのものだけでなく、どの店で購入するかも大きなポイントになってきます。
店舗によってアフターサービスの内容に違いがあるからです。
まず、ウィッグは脱毛や発毛によってゆるくなったりきつくなったりするため、発毛の度合いによってサイズ調整のサービスを行っている店を選ぶことが大切です。
また、店舗によっては脱毛時における頭皮ケアについてのアドバイスをしてくれたり、生え始めた髪の毛のケアなどを行ったりしてくれるところもあります。
いずれにしても、医療用ウィッグは長期間使用するものなので、できるならば、売りっぱなしのところではなく、いつでも気軽に相談できる店舗で購入したいものです。
きめ細かなサービスを行っている店舗を選べば、ウィッグを装着している期間でもそれだけ安心して毎日をすごせることでしょう。

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